11月28日にNHK「ためしてガッテン」では、「コレステロールの救世主!血管を掃除する秘策SP」が放送されました。
今回はコレステロールの新常識ともいえる興味深い話題でした。
健康診断でおなじみの「コレステロール」ですが、コレステロールにはLDL(悪玉)とHDL(善玉)という2つの種類があります。
悪玉コレステロールは体の様々な細胞の材料となるコレステロールを運ぶ役割、そして善玉コレステロールは血管の中で増えすぎたコレステロールを回収する役割があります。
悪玉の数値が高いと、将来脳梗塞や心筋梗塞を起こすリスクがが高まることはよく知られていますよね。
なので、「血管のお掃除をしてくれる善玉は多い方がいい」と考える方は多いはず。
でも、話はそれほど単純ではないことが最新の研究で明らかになったようなんです。
実は、善玉コレステロールには余分なコレステロールを回収する能力、“吸う力”があって、それには個人差があって、その“吸う力”が脳梗塞のかかりやすさに深く関係していることが分かってきたそうなんでんです。
そこで、今回は病気を未然に防ぐためにも重要な善玉のこの“吸う力”をアップさせる方法を番組で紹介してくれましたので、まとめました。
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目次
新発見!善玉コレステロールを増やしても・・・質が大事!
昨年、善玉の“吸う力”についての重要な研究結果が報告されたそうです。
国立循環器病センター研究所小倉正恒室長によれば、24年前に採血された血液サンプルを使ってよりはっきりわかったことは、善玉コレステロールと病気の関係。
この研究によると、善玉の吸う力が高い人は、低い人に比べて脳梗塞になるリスクが6割も減っていたんだそう。
さらに、善玉の数値、つまり量が多いか少ないかで調べると、脳梗塞のリスクに有意差は認められなかったと。
つまり、善玉コレステロールは“質が大事”だということが分かったんですね。
善玉の“吸う力”を上げる、魚のアブラ「EPA」!
番組では、20~60代の50人の方が参加して、善玉の吸う力が高い人と低い人では何が違うのかを調査しました。
そこから分かったのは、善玉の吸う力が高い人は、血液の中の「EPA(エイコサペンタエン酸)」の濃度が高い、ということでした。
最近よく見聞きする「EPA」は、オメガ3という油の一種。
そして、このEPAは特に「青魚」に多く含まれる油として知られています。
番組では善玉の吸う力が低い人5人に2週間、毎日1食、食事のメニューに青魚を加えてもらって検証しました。
すると、5人のうち4人の善玉の吸う力がアップ。
また、近年は日本人の魚の摂取量が減少しているのですが、食事のメニューをお肉からお魚に置き換えるだけでも悪玉コレステロールを減少させる効果が期待できるそうです。
EPAを摂るおススメの方法
サバ缶
小倉正恒室長によれば、EPAは加熱によって酸化されやすいので、生魚のほうがよりいいと。
カルパッチョにかけるオリーブオイルはEPAの酸化を防ぐ働きがあるので理にかなっているそうです。
ナッツ/緑茶
- ナッツ1日25g
- 緑茶1杯
ウォーキング
番組では2週間、ナッツ1日25gと緑茶1杯を摂る実験を行なったところ、5人中5人が善玉の機能がアップしました。
また、一日30分のウォーキングを行なう2週間の実験でも、4人中3人が善玉の機能がアップ!
善玉コレステロールの機能低下の原因には喫煙や飲酒、高血圧、肥満による血管の酸化や炎症が原因と考えられますが、ナッツと緑茶、ウォーキングは酸化や炎症を防ぐことが期待できそうです。
まとめ
善玉コレステロール(HDL)に質があったんですね。
ただ、現在「吸う力」測定は、特定の医療機関でしかできないので、今後簡単に測定できるようになればいいですね。
とりあえず、善玉コレステロールの「吸う力」を高めるために、青魚、言い換えると、青魚等に含まれるEPAを摂るように心がけようと思います。(^-^)
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