2018年12月5日放送のNHK「ガッテン!」は、「「小松菜」が大変身!絶品鍋・濃厚おひたし・ほっこり洋風スープ」の特集で、「本当にスゴいのは味だった! スーパー“葉もの”小松菜活用術」がテーマでした。
小松菜は、東京都江戸川区で生まれた江戸野菜なのだそうですが、よく似た仲間が多い植物ということで、アブラナ科アブラナ属ラパという一つの種に、小松菜のほか、在来アブラナ、白菜、カブ、水菜、野沢菜、チンゲン菜など数多くの野菜が属しているとのこと。
ほとんど同じ植物と呼べるほど近い関係なのだそう。
番組では、小松菜が白菜のような“うまみ”を出したり、野沢菜のような“漬物”にして楽しめたりと、アブラナ科植物に共通するおいしさ“辛味”を引き出す調理法など、スーパー“葉もの”小松菜活用術満載でした。
ここでは、小松菜の成分と、簡単なレシピをお伝えします。
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目次
火星で育てたい緑黄色野菜 小松菜の成分
JAXAの宇宙生物学専門家の山下雅道さんが、論文に火星で育てたい食材としてあまたある作物の中から4つを選び、その中の一つがビタミンの供給源となる野菜として選んだのが松菜でした。
ちなみに、4つの作物の他の3つは、お米(炭水化物)、大豆(たんぱく質)、さつまいも(食物繊維)です。
では、小松菜の成分をみてみましょう。
小松菜の栄養成分
小松菜は、含有量全体で見るとホウレン草に若干及ばないですが、ビタミン類、ミネラルなどどれをとっても栄養価が高い緑黄色野菜であることは確かです。
鉄分やカルシウムにおいては、小松菜の方がホウレン草よりもたくさん含んでいます。
鉄分は、ほうれん草の1.4倍、
カルシウムは、ほうれん草の3.5倍
さらにビタミンCをはじめ、カルシウム、ミネラル、葉酸などを含んでいるので、天然のマルチサプリとも呼ばれている所以です。
小松菜のうまみ成分
小松菜をはじめとするアブラナ科の植物は、グルコシノレートと呼ばれる成分を持っていて、そのままでは辛くないのですが、細胞が壊れると、別の場所にある酵素と反応し、辛み成分イソチオシアネートに変わるそうです。
ちなみに、これは虫などの外敵から身を守るためのしくみだそうで、多くの昆虫は忌避しますが、モンシロチョウは特異的にこの成分を毒性の低いものに変える能力を持つため、エサとして独占できるんだそう。
この特徴を利用するには低温加熱がポイントで、細胞は壊れるけど、酵素の活性が失われない温度にすることで、いつもとひと味違うピリ辛小松菜に!
さらに小松菜はアブラナ科の野菜の中でも、うまみとして感じられるグルタミン酸が豊富で、この特徴を引き出せば、おいしいスープのだしが取れちゃうんですね。
小松菜のレシピ おひたし・漬物・スープ
番組で紹介されたレシピです。
うまみ濃厚!香る!ガッテン流おひたし
味が濃くなり、香りもアップ♪
うまみを引き出すポイントは、茹で時間!
小松菜のお浸しの作り方
[材料]
- 小松菜 ・・・6株(約1袋分)
- 水 ・・・1.5リットル ※目安
[作り方]
- 深めのフライパンに水を入れて火にかけ、沸騰したら小松菜を2株入れます。
15秒ほどゆでたら取り出して、水につけずにバットなどに置けば余熱が入ります。 - 1をさらに2回繰り返し、ゆでた小松菜を重ねて余熱を入れます。
- 粗熱が取れたら、食べやすい長さに切って完成です。
*茹でるのはほんの15秒、茹でた後に水にさらさないことがポイント。
ピリ辛小松菜を楽しむ!和食の達人・野﨑さん流おひたし
野崎さん流の調理法にすると、ピリッと辛いあぶらなの味を引き出してくれるようです。
ピリ辛小松菜のお浸の作り方
【材料】
- 小松菜 ・・・1/2袋
- 水 ・・・1リットル
- 差し水 ・・・300ml
【作り方】
- 小松菜を葉と茎の部分に切り分けます。
- 鍋に1リットルの水を入れて火にかけ、沸騰したら差し水を加えて火を止めます。
- 2の鍋に茎を入れ、2分おいたら葉を加え20秒待ってザルにあげます。
- さっと水を通して冷まします(余熱を入れない)。
- 水気を軽く絞り、食べやすい長さに切れば出来上がりです。
差し水をして低温にするのは、酵素が一番働きやすい温度にし、細胞から出てきた辛味のもとと結合させるため。
野沢菜風 小松菜の漬け物
野沢菜の代用になるような、シャキシャキの食感と風味がでるようです。(^^)
野沢菜風小松菜の漬物の作り方
【材料】
- 小松菜 ・・・250g
- 塩 ・・・7.5g(塩分3%)
【作り方】
- 半分に切った小松菜の軸を、冷凍用保存袋に入れ、塩を加えかるく揉みます。
- 1に残した葉の部分を袋にいれて、残りの塩を加えます。
- 袋の上から全体を軽くもみ、空気を抜いて冷凍庫に一晩入れます。
- 3を解凍し、水気を絞り、食べやすい長さに切って完成です。
白菜風 うまみたっぷり小松菜だし(スープ)
もともと小松菜がもっている、うまみと甘味がおだしに溶け出ています。
小松菜スープの作り方
【材料】
- 小松菜 ・・・150g
- 水 ・・・500ml
- 塩 ・・・小さじ1/2
【作り方】
- 小松菜を食べやすい大きさにざく切りします。
- 鍋に分量の水を入れて火にかけ、沸騰したら1の松菜を入れて5~10分煮ます。
- 2に塩を加えて味をととのえたら完成です。
小松菜だけで十分にだしがでるので、あえてお肉をいれないヘルシースープがオススメで、大根、ニンジンを加えて煮る和風スープ、もやしを煮て、仕上げに白髪ねぎ、ごま油を加える中華風スープ、トマト、ひよこ豆を加えて煮るミネストローネ風スープなどの応用例も教えてくれました。
まとめ
小松菜って、うまみ成分のグルタミン酸がキャベツや白菜より多く含まれているようなので、調理方法によってうまみを引き出せるんですね。
比較的安価ですし、またスーパーの棚から在庫がなくなってしまいそうです。 ^^)
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