2019年6月18日(火)放送のテレビ朝日系「林修の今でしょ!講座」は、「マグネシウム」の特集をしていました。
今回は、林先生がどうしても会いたかったという特別講師、東京慈恵会医科大学 客員教授の横田邦信先生が教えてくださいました。
現代の日本人に不足しているという栄養素のスペシャリストで、その栄養素はマグネシウム(Mg)です。
色々なネット記事から、マグネシウム不足が人間の体に大きな影響を与えるのではないかと、林先生は考えたと言います。
人間の体に必要な5大栄養素(タンパク質・脂質・炭水化物・ビタミン・ミネラル)がありますが、マグネシウムは主要ミネラルのひとつです。
マグネシウムが不足になると体にどんな悪影響があるのかというと、肌荒れ、肥満、血糖値上昇のリスクが潜んでいるそうなんです。
で、日本人はどれくらいマグネシウムが不足しているのかというと、横田先生によれば、20歳以上の全世代で、マグネシウムは1日100㎎以上足りていないといいます。
マグネシウム推奨量 実際の摂取量
【女性】
20~29歳 270㎎ 190㎎
30~39歳 290㎎ 203㎎
40~49歳 290㎎ 213㎎
50~59歳 290㎎ 237㎎
60~69歳 290㎎ 262㎎
【男性】
20~29歳 340㎎ 218㎎
30~39歳 370㎎ 234㎎
40~49歳 370㎎ 239㎎
50~59歳 350㎎ 262㎎
60~69歳 350㎎ 285㎎
厚生労働省の推奨量と実際の摂取量
白米を食べて100㎎のマグネシウムを摂るには、お茶碗10杯分(1杯約10㎎含まれる)必要だそう。
お茶碗10杯のご飯はちょっと無理ですよねぇ。。。
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目次
マグネシウム不足による3大リスク
便秘に効果があると言われ、お薬としても使われているマグネシウムですが、不足するとさまざまな不調の原因になることもあります。
肌荒れ
マグネシウムは肌にも良い働きがあるようです!
肌内部の水分量がアップし、肌を潤す働きが期待できます。
マグネシウムには水を引き込む作用があるので、マグネシウムの多い温泉に入るとか、マグネシウムをしっかり摂ると、肌がツヤツヤ、すべすべしてくると。
不足しないように心掛けねば!
肥満
マグネシウム摂取量が最も高いグループと、もっと低いグループを比較するとメタボのリスクが31%低下するという研究結果があるそう。(インディアナ大学 東京慈恵会医科大学の研究)
マグネシウム摂取量(1日あたり)が、100㎎増加でメタボのリスクが17%低下すると。
マグネシウムは全身の細胞の中に存在していますが、代謝、特にエネルギー代謝がUPし、エネルギー代謝が活発になると、中性脂肪が燃えやすくなると。
なので、マグネシウムは肥満の予防にも期待できる栄養素なですね。
ところで、数ある栄養素のなかで、横田先生がなぜマグネシウムに注目したしたのかというきっかけが、マグネシウムと血糖値との関係にあるといいます。
血糖値上昇
糖尿病は、血糖値が高い状態を言い、カロリーや脂肪の摂りすぎが原因と言われるていますが、日本人はあまり太っていないのに、糖尿病を発症する人が多く、それはなぜかという疑問が、スタートだったといいます。
横田先生が注目したのが、このグラフ。
糖尿病の患者は年々上昇していますが、脂肪の摂取は横ばい、エネルギー摂取については減少しています。
食べすぎだけが原因なら、エネルギー摂取と相関性の高いグラフになるはずなので、説明がつかず、ほかに原因があると考えたそうです。
血糖値の研究をされていた横田先生は、糖尿病の原因のひとつは、ある食材の摂取不足と推測しました。
それが、戦後穀物の激減。
大麦や雑穀の中には、マグネシウムが豊富に含まれているそうです。
ここから、マグネシウム不足が糖尿病発症要因のひとつではないかと仮説をたてて、研究を進めてきたといいます。
麦や雑穀には、ほかの栄養素もあるのに、どうしてその中でマグネシウムに注目したのかというと、研究を始めたころ、海外から糖尿病とマグネシウムの関係の論文がでてきて、「これだ!」と思って研究を進めたそうです。
マグネシウムは、血管にたまった糖を細胞内に誘導してくれるインスリンを元気にする力を持っているそうです。
2010年の研究では、20年間追跡した米のノースカロライナ大学などの共同研究で、マグネシウムの摂取量が最も多い群は、最も少ない群に比べて糖尿病発症率が47%低下したという結果が。
にもかかわらず、マグネシウムはマイナーなイメージがあるのは、戦後日本が栄養調査をした際に、国がカルシウムと鉄のふたつの栄養素に一生懸命力を入れていたことがあったようです。
で、実際にマグネシウムの栄養調査を行われたのが2001年で、ずっと国の認識がないのが続いていたといいます。
マグネシウムを多く含む食品は?
横田先生オススメのマグネシウムを手軽に摂れる食材
そこで、最低限知っていてほしいというマグネシウムが豊富な3つの食材を果物、野菜、海藻から選んで紹介してくれました。
マグネシウムがより多い果物は、バナナ or リンゴ?
血糖値上昇、肌荒れ対策に、マグネシウムがより多い果物は、バナナです。
バナナ1本(約100g)のマグネシウム含有量は約32㎎で、果物の中では王様と。
不足分(100㎎)のマグネシウムの約3割を補えます。
バナナの食べ方は、生でもいいですし、もう一ついい食べ方があって、マグネシウムの吸収率をUPさせるならバナナ + ヨーグルト。
ヨーグルトにはビフィズス菌やカルシウムが豊富に含まれているので、マグネシウムの吸収をUPすると。
横田先生はバナナ + ヨーグルト、さらに、きな粉をプラスしているそうです。
きな粉は大豆なのでマグネシウムが多く、オリゴ糖もマグネシウムの吸収UPさせるんですね。
マグネシウムがより多い野菜は、レタス or ほうれん草?
ほうれん草(約100g)のマグネシウム含有量は約40㎎。
不足分(100㎎)のマグネシウムの4割を補えます。
チンゲン菜、オクラ、ブロッコリーなど見た目で緑の濃い野菜は、マグネシウムが多いといいます。
ほうれん草と一緒に摂るとのマグネシウムの吸収率をUPさせるのは、卵。
卵黄のビタミンDがマグネシウムの吸収をUPさせます。
さらに、香辛料の中にもマグネシウムが入っているので、コショウなどをかけるのもよいと。
マグネシウムがより多い海藻は、わかめ or もずく?
カットわかめ(約100g)のマグネシウム含有量は約41㎎。
不足分(100㎎)のマグネシウムの4割を補えます。
海藻のなかでは、トップクラス。
わかめの味噌汁、ワカメサラダを食べるだけでも、マグネシウムの不足をかなり補えると。
食事から摂るとるマグネシウムの過剰摂取の心配はないといいますが、各食材の摂りすぎには注意が必要です。
マグネシウムが豊富な食材20
横田先生オススメのマグネシウムが豊富な食材を、覚えやすい語呂合わせで紹介してくださいました。
「そばのひ孫と孫はやさしい子かい?納得」
- そ・・・そば
- ば・・・ばなな
- の・・・のり
- ひ・・・ひじき
- ま・・・まめ
- ご・・・ごこく
- と・・・とうふ
- ま・・・まっ茶
- ご・・・ごま
- は(わ)・・・わかめ
- や・・・やさい
- さ・・・さかな
- し・・・しいたけ
- い・・・いちじく
- こ・・・こんぶ
- か・・・かき(牡蠣)
- い・・・いも
- なっ(納)・・・納豆
- と・・・とうもろこし
- く・・・くるみ
まとめ
林先生がいったように、マグネシウムはマイナーなイメージですが、美肌、肥満、血糖値にも関係しているんですね。
普段の食事では、できるだけ好き嫌いなく食べるようにして、「そばのひ孫と孫はやさしい子かい?納得」を覚えておくようにしたいと思います。(^-^)
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