2019年6月24日(火)放送のTBS系「この差って何ですか?」では、~「睡眠」にまつわる「昔の健康常識」と「今の健康常識」の差~が取り上げられていました。
かつては常識と思われていたものも、今ではまったくの間違いというものが紹介されましたので、内容をまとめました。
教えてくださったのは、東京疲労・睡眠クリニック 院長の梶本修身先生です。
ちなみに、最近梶本先生はTVに良く出演されるので勝手に親近感を持っています。(^.^)
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目次
「睡眠のゴールデンタイムは午後10時〜午前2時」は、間違いだった!
睡眠のゴールデンタイムは「午後10時〜午前2時」と言われていた睡眠の健康常識、私の中でこの時間は随分前にインプットされたままでした。(^-^;
実はこれ「昔の健康常識」で、今では間違いだとわかったそうなんです!
体の疲労回復や肌の新陳代謝を促す睡眠のゴールデンタイムは時刻は関係なく、「眠り始めてから最初の4時間」に変わっているんです。
なぜ睡眠のゴールデンタイムは午後10時~午前2時と言われていたかというと、1991年に海外のある研究機関が「睡眠時間と成長ホルモンの分泌の関係」を調べたところ、午後10時~午前2時の間に成長ホルモンが多く分泌されていたので、睡眠のゴールデンタイムは「午後10時〜午前2時」として広まったようです。
でも、この実験はそもそも寝る時間が午後10時~午前7時に設定されていて、午後10時〜午前2時の4時間に成長ホルモンが多く分泌されていただけのことだったというオチが。
なので、例えば午前0時に寝れば、午前4時までが睡眠のゴールデンタイムということになります。
「ホットミルクを飲むと寝つきが良くなる」は、間違いだった
昔、寝る前にホットミルクを飲むと寝つきが良くなると言われていましたが、これは、赤ちゃんがミルクを飲んだら寝るのを見て、大人もそうだろうと勝手に勘違いしたからだそうで、科学的根拠はないそうです。
ちなみに、赤ちゃんはホットミルクが良いのではなく、お腹がいっぱいになったから寝ているとのこと。
寝つきを良くするには冷たい飲み物
梶本先生は、ホットミルクだけじゃなくて熱々の飲料はむしろ寝つきを悪くするといいます。
睡眠というのは、眠るときに体や内臓の深部体温を下げるのですが、深部体温を下げることによって寝つきが良くなるそうです。
なので、温かい飲料で体を温めてしまうよりは、むしろ冷たい飲料の方が深部体温を下げることができて寝つきが良くなるということに。
ただ、氷とか冷たすぎるのも刺激になるので、冷蔵庫のものや常温の水がいいようです。
寝室の温度を1℃だけ下げておく
寝つきをよくするには、寝室の環境が非常に大切で、寝室の温度をあらかじめ1℃だけ下げておくと寝つきが良くなるそうです。
深部体温を少し下げてことで寝つきが良くなるそう。
夏のエアコンの設定温度は男性25℃、女性は27℃くらいが理想と。
梶本先生は、熱中症や脱水症の原因になるので、朝まで絶対にエアコンを消さないで、といいます。
寝汗をかいているなら、それは脳が一生懸命に体温調節しようとしている証拠で、脳が眠れてないと。
寝汗をかいている状況は運動しているのと同じように、自律神経が一生懸命頑張っているということ。
特に、高齢者は夜の就寝の間に熱中症で亡くなる方も多いそう。
高齢者が身近にいると怖いなぁと思います。。。
昼寝をすると夜寝つきが悪くなるは、間違いだった
今の健康常識では、昼寝をする方がむしろ夜に寝つきが良くなるそうなんです。
1時間以上長く寝てしまうと夜の睡眠時間が短くなったり寝つきが悪くなったりするそうですが、30分以内の昼寝だと寝つきが良くなるというデータがあると。
番組では、昼寝をしない場合と30分の昼寝をした場合(午後0時~3時の間)で、寝付くまでの時間にどれくらいの差が出るのかを検証しました。
結果は、検証に参加した4人全員が寝付くまでの時間30分が、5~20分と短くなっていました。
梶本先生によれば、夜に寝つきが悪くなる最大の理由は脳の疲労、ストレス。
朝からずっと活動していると、かなり脳のストレスがたまってしまうといいます。
実は睡眠のリズムを作っているのも脳の働きだと。
なので、脳が疲れてしまうと睡眠のリズムが作れずに寝つきが悪くなってしまうということに。
そこで、昼寝をして脳のストレスを軽減することで、睡眠のリズムを良好にさせ、結果として寝つきが良くなるということなんだそう。
昼寝の前にコーヒーを飲む
昼寝の前にコーヒーを飲むのがいいと。
コーヒーにはカフェインが含まれていて、とても強い覚醒作用があるんですが、これは発現するまでに30分かかるので、お昼寝から起きたときちょうど覚醒作用が効いた状態になるんですね。
また、5分以上寝たらそれなりに意味があるとも。
完全に寝落ちするような寝方ではなくても、ウトウトするだけでも効果があるそうで、夜かえって寝つきが良くなることが分かっているんだそう。
90分の倍数で起きるとスッキリ目覚めるは、間違いだった
たしかに、これも以前聞いたことがあります。
でも、今の健康常識では90分の倍数でもスッキリ目覚めるとは限らないと。
浅い眠り(レム睡眠)と深い眠り(ノンレム睡眠)が繰り返されていて、それを睡眠サイクルと言うそうですが、ある機関がその睡眠サイクルがどれくらい切り替えをしているのかを調べたところ、平均的に言うと約90分くらいだったそうで、そこから90分周期説が流れているとのこと。
でも、実際には個人差が非常に激しくて、中には60分の方もいれば120分の方もいるのだそう。
さらに、個人の中でもその日の体調によって睡眠サイクルはバラバラなので、90分に合わせるのはまったくナンセンスということのようです。
テレビのタイマーを使う
寝ているときにアラーム音で目覚めるというのを強制覚醒と言うそうなのですが、これは驚かせて起きる起き方で、ビックリして驚かされるので非常に恐怖心を覚えて血圧や心拍が一気に上がってしまうそうなんです。
そして、何より目覚めが非常に悪いと。
目覚まし時計の代わりにテレビのタイマーを使うことで、毎朝スッキリ起きることができるようです。
テレビの音は普段寝室で聞いているくらいの音でよく、その音を聞くとゆっくりと目覚めることができるといいます。
ここで大事なのはテレビから流れてくる会話だそう。
テレビの音は物理的に起こしているわけではなくて、朝の情報番組なんかは自分の関心や興味のある話題を提供してくれるので、興味、関心があればあるほど頭の中に入ってきて自然に目が覚めていくと。
会話を聞き取ろうとして徐々に脳が覚醒していくのが大切のようです。
10分くらい前にタイマーをかけておくと徐々に目が覚めていくので、自然にスッキリと目覚めることができると。
こうすると、血圧や心拍の上昇を抑えられるので、特に高齢な方にはおススメと。
テレビがない場合は、ボーカル入りの歌でもよく、歌詞が耳に入ってくる曲を流すと、テレビと同じような効果が得られるそうです。
枕・マットは体にフィットするモノが良いは、間違いだった
今の健康常識では、「枕・マットは硬い方が良い」!だそう。
硬いマットを使っている人のほうが、寝ている途中で目が覚めにくいというデータがあるそうです。
寝たときにフィットするというのはかなり柔らかいマットや枕で、こういう寝方をするとなかなか寝返りがでずに、熱が背中にこもってしまい、それが原因で、夜中に何度も目が覚めてしまうということが起きるといいます。
寝返りは一晩に10回~20回くらいするなのそうなのですが、寝がえりは血流を維持したり体温をうまく放熱させ、深部体温を下げるのに重要なものなんだそう。
柔らかいマットを使って寝るときは、どうしても熱がこもって寝つきが悪かったり深い睡眠を得ることができないので、硬いマットを使うのがコツと。
まとめ
最近は健康情報番組でよくお見かけする梶本修身先生が、これまでの常識をことごとく翻していましたが、とてもわかりやすい説明で、これから質のいい睡眠ができるように、紹介された新常識を試してみようと思います♪
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